物価高で見直したい暮らしの固定費と備え5選

電気代やガス代、食品の値上げが続いて、「毎月なんとなく出ていくお金」が確実に重くなっています。2026年1月から3月まで実施されていた電気代の政府補助も4月使用分で終了し、平均的なモデル世帯の電気代は月13,700円前後まで上がりました。

とはいえ、節約のために我慢を増やすのは長続きしません。先に見直したいのは、一度手続きすればずっと効果が続く「固定費」と、いざという時に慌てて高い買い物をしなくて済む「備え」です。この2つは別々に考えられがちですが、実はセットで見直すと無駄がありません。

ここでは、効果が大きい順に5つの見直しポイントを紹介します。

1. 電気料金プランの見直し

固定費の見直しで最初に手をつけたいのが電気料金です。理由はシンプルで、手続きがほぼネットだけで完結するうえ、節約効果が毎月自動的に続くからです。

2016年の電力自由化以降、電力会社は自由に選べるようになりました。今も大手電力会社の従量電灯プランのままという家庭は多く、その場合、契約先やプランを変えるだけで月1,000円から2,000円、年間にして1万円から2万円ほど安くなるケースがよくあります。

切り替えで工事は不要、停電のリスクも変わりません。送電線は今までと同じものを使うため、電気の質も同じです。注意点があるとすれば、燃料費の変動がそのまま料金に反映されるプランや、解約金がかかるプランの存在です。このあたりの選び方は電気代節約の記事一覧で詳しく扱っています。

2. ガスと電気のセット割

都市ガスも2017年に自由化されており、電気とガスを同じ会社にまとめる「セット割」が各社から出ています。割引額は会社や地域によって幅があり、年間1,000円程度のものから1万円前後になるものまであります。

ひとつ気をつけたいのは、「セットにしたら必ず安くなる」とは限らない点です。セット割の割引額よりも、電気とガスをそれぞれ一番安い会社で別々に契約したほうが安い、というケースもあります。まとめる前に、今の使用量で総額がいくらになるかを必ず比較してください。

3. 水の備え

ここからは「備え」の話です。災害でライフラインが止まった場合、飲料と調理に必要な水は1人1日3リットルが目安とされています。農林水産省は最低3日分、できれば1週間分の備蓄をすすめており、3日分でも1人あたり9リットル必要になります。

ペットボトルの水を箱で買ってローテーションするのが基本ですが、ウォーターサーバーを使っている家庭なら、ストックしてあるボトルがそのまま備蓄水を兼ねます。注文の間隔を調整して常に1〜2本多めに置いておくだけで、買い足しの手間なく備蓄が回ります。サーバー選びや電気代の目安はウォーターサーバーの記事一覧にまとめています。

4. 食品のローリングストック

食品の備蓄というと乾パンのような非常食を想像しがちですが、今の主流は「ローリングストック」です。普段食べているレトルトや缶詰、パックご飯を少し多めに買っておき、古いものから日常で食べて、食べた分を買い足す方法です。

この方法には節約面のメリットもあります。値上げが続く局面では、よく使う保存食品を安いタイミングでまとめ買いすること自体が、ちょっとした防衛策になります。賞味期限切れで捨てる無駄も出ません。何をどれだけ備えるかの具体的なリストは防災備蓄の記事一覧で紹介しています。

5. 停電への備え

日本の電力網は世界的に見ても安定していますが、災害時は別です。2018年の北海道胆振東部地震では最大約295万戸が停電し、2019年の台風15号では千葉県を中心に最大約93万戸が停電し、復旧までに2週間以上かかった地域もありました。

停電するとスマホの充電、冷蔵庫、夏ならエアコン、冬なら暖房が止まります。そこで近年備えとして広がっているのがポータブル電源です。スマホなら数十回、冷蔵庫や扇風機なら数時間から十数時間動かせる容量のモデルもあり、普段はキャンプや車中泊にも使えます。

ただし容量や価格の幅が広く、「大は小を兼ねる」で選ぶと数十万円クラスになってしまいます。自分の家庭に必要な容量の考え方はポータブル電源の記事一覧で解説しています。

まずは電気代から

5つ全部を一度にやる必要はありません。優先順位をつけるなら、次の順番がおすすめです。

  • ① 電気料金プランの見直し(効果が大きく、手続きが簡単)
  • ② ガスのセット割の検討(電気の切り替えと同時に比較すると一度で済む)
  • ③ 水とローリングストックの備蓄(買い物のついでに始められる)
  • ④ ポータブル電源(金額が大きいので、必要な容量をよく調べてから)

固定費の見直しは、最初の手続きさえ済ませれば、あとは何もしなくても毎月効果が続きます。値上げのニュースにため息をつく前に、まずは今月の電気の検針票を一度眺めてみてください。

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